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永福の日々是好日

米国から南仏コートダジュール、そして日本定住。日々思ったこと感じたことをありのままに。

映画「あん」生きている意味があるならただひたむきであれたら

ここ最近やっと少し冬らしい日になってきましたね。
近所の遊歩道や公園の木々の葉の色がきれいです。

昨日一つ翻訳の仕事を終え(また一つ入っていますが)、
他にも色々とやることは山ほどある中
ちょっと良さそうな映画が見たいな、と
休息がわりに映画「あん」を見てみました。

偶然Netflixを見ていたら目に付きまして。
樹木希林さんが好きなこともあって、
遺作となった作品だし、どんなものかな、と。

予想以上に素晴らしい映画でした!
私の観た映画の中で一番くらいかもしれない・・・。

そしてメインキャラの一人中学生の女子が、
ちょっと只者ではないオーラを醸し出していて
誰かと思えば内田伽羅さん、樹木希林さんの孫娘さんでした。
彼女も一目で惚れました。あの雰囲気(映画上ですが)すごい好きな感じの人。

映画を見ての第一感想は、
私って生きている中で、どれほどくだらない物事に心をすり減らして、
逆に本当に大事な事柄を見ていない、考えていない、
感じていないのかなとつくっづく思いました。
おバカなりに。

映画あん
(※画像は映画「あん」公式サイトよりhttp://an-movie.com/story/

生きる上で大事なことは物質の豊さではなく、
心の豊かさである、というのはよく聞いていましたが、
この映画を見て、少しそれがどういうことか
ほんのすこしだけ分かったような気がしました。

もちろん心を豊かにするために物を愛でるのはアリだと思います。
美しいものを見れば心も豊かになる。アートだとかも。
ですが、物は大事にするけど人を大事にしないとかは
物に支配された状態で本末転倒だなと。

これは最近見たオペラ「夕鶴」とも重なるところがありました。
ああいうシンプルなメッセ―ジさえ、最近は案外裏切られることが多い気がします。

物って実は簡単なんですよね、ある意味。
人って満たされないものがあると物欲と食欲に暴走する誤作動を起こしたり、
物は手軽なインスタントな解決方法にもなり得る。

でも本当に大事なのは目に見えない部分だよなぁ・・・と。
本当に豊かな人生って、心の豊かさ、気持ちや感性の豊かさ、
そういうものに満ちた人生なのではないかと。

この映画はそういううっすらと頭の中で机上だけで分かってる気になってた概念を
実際に感じさせてくれた気がしました。

主人公の徳江さんはともすれば一見するととても不幸・不運と思える境遇ですが
決して自己憐憫に陥ることなく、欠片もなく、精神的にとても自立した強い人。

そして、さらに素敵なのは、自分が経験して知った痛みを
他人の痛みに気づき、理解するというとても生産的な方向に活かして、
自分の満足感のためでもなく、哀れみ同情からでもなく、
理解や一切の見返りを求めることもなく、
ただその人の痛みに温かく寄り添い、その人が元気になったら喜ぶだけ。
あと、お店で仕事をさせてもらえるという喜びと感謝。

よくアメリカ人が、他国の物資や金銭があまり手に入らない人たちや
病気や体のハンデを持った人を
勝手に同情して頼まれてもいない支援を買って出て
物で満たしては自己満足していることがありますが、

物がなければ、地位名声がなければ不幸って、
思い込みな時もあると思うんです。
とても偽善的というか。

本当に助けを求めているところに、気持ちの寄り添いと共に
必要で有意義なものや力を提供するのならばわかりますが。

表面的な部分ではない、その人個人の持っている
物や目に見えない部分の素質をどこまで見れているのか・・・。

だから、徳江さんも実のところ、
あれだけの豊かな感性とやさしさを培うことのできた
非常に恵まれた人で、ある意味とても豊かで幸せな人生だったと思いました。

だからこそ、私ってほんとにくだらない生き方してるな~
くだらないことにこだわってるよな~、と
この映画を見て思いました。
家族にしても、友人にしても、SNSやLINEだとかで
変につながっている気になっているだけで、
実のところその実態はすごくおざなりなことが多いし。

何かにならなくても生きるというセリフ、
「人生は価値があるから生きるのではなく
生き抜くことに価値がある」という私の尊敬する人が
いつも言う言葉に繋がります。

自分を卑下するということではなく、
自分は何様だと常に謙虚さをもって生きるのって大事な気がします。

まだまだ映画の溢れるメッセージを消化しきれていませんが、
とにかくものすごく良い映画でした。
(私の表現力とボキャブラリーの乏しさも手伝い
良さがなかなか伝わらないかと思いますが)

私は少しでも、徳江さんのような感性豊かな人に近づければなと思いました。
依然として足元にも及びませんけど。
あー久しぶりに良い映画だった。

精進せねば・・・。

20181121_映画あん
(※画像は映画「あん」公式サイトより引用させていただきました)

わたしをあなたの平和の道具としてお使いください
憎しみのあるところに愛を
いさかいのあるところにゆるしを
分裂のあるところに一致を
疑惑のあるところに信仰を
誤っているところに真理を
絶望のあるところに希望を
闇に光を
悲しみのあるところに喜びをもたらすものとしてください
慰められるよりは慰めることを
理解されるよりは理解することを
愛されるよりは愛することをわたしが求めますように 
わたしたちは与えるから受け 
ゆるすからゆるされ 
自分を捨てて死に 
永遠のいのちをいただくのですから

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